素材
MauAでは、「天然繊維」を中心に製作しています。
お手入れは大変だけど、それぞれの特徴が分かれば、ずっと長く、その商品とお付き合い頂けるかも…と思うので 少し教科書的ですが…私が主に使う「天然繊維」を4つご紹介します。
もちろん、時には、色や風合いのおもしろさを求めて化学繊維も使うのですが…でも、できるだけ天然繊維で作っていきたい…と思っています。
Silk/絹
絹は、柔らかくて光沢がある繊維で、お蚕の繭からとった動物性の繊維です。
夏場は冷房対策、日焼け対策に。冬場は、寒さ対策にも重宝します。肌触りも良く、軽いので 多くの方にオススメできる繊維です。
ショールとして巻いた際は、とても「華やか」な印象になるように思います。
【よいところ】
・美しい光沢。しなやかで、ドレープ性がある。
・軽くて暖かい。
・吸湿、発散性に優れている。
→もともと、蚕を守るための繊維なので、とても優秀で、人が使用しても とても心地よい繊維となっている。
【使用上の注意点】
・たんぱく質でできているため、虫害を受けやすい→保管は、風乾(フウカン:加熱、真空などの処理を加えずに、空気中の放置するか風を送るかして、物を乾燥すること)後、洋服ダンスに。防虫剤も近くに入れておくと良い (直に触れない方が良い。変色の可能性がある。)
・汗や雨などの水に弱く、色落ちやシミになる可能性がある。→雨の日の使用は注意する。(濡れないようにする。)
・紫外線(太陽光、蛍光灯)に弱く、色があせやすいため、直射日光は避ける。→蛍光灯の下や窓辺に置かない。
・湿気も苦手→湿気の多い場所や汚れのついたままの保管は、カビや虫食いの原因になる。除湿剤、防虫剤を使用する。シーズンオフも時々、チェックする。
・香水やヘアスプレーは 着用前につけ、シルク製品にかからないようにする。
・摩擦にも弱い(毛羽立ったり、織糸がずれたりする)ので注意する。
Wool/羊毛
ふんわり、モコモコ。寒い冬に大活躍してくれる繊維です。
多くの場合は「羊の毛」を指すが、広義ではアンゴラ・アルパカ・ラクダの毛も含まれます。
現在、羊の種類は3000種以上にものぼると言われ、世界各地、特にオーストラリア、ニュージーランド、イギリス、南北アメリカなどで多数飼育されています。
【良いところ】
・保温効果が高く、伸縮性がある。弾力性もある。
・水をはじきやすく、湿気をよく吸収する。
・シワになりにくく、型崩れしにくい
【使用上の注意点】
・虫がつきやすく、毛玉ができやすい。→保管の際には、防虫剤を入れる。汚れを落とし、よく乾燥させて 保管する。
・縮みやすい→濡れた状態で、こすらないようにする。(洗濯も「つけおき洗い」がオススメです。)
・アルカリに弱い(縮んでしまう)→中性洗剤で洗濯する。
・日光で変色する→白い毛糸は特に、直射日光に長時間あてないようにする。
Cotton/綿
丈夫で肌触りが良く、お手入れ(お洗濯)も簡単。
5000年以上前から、人類に親しまれている 植物繊維の1つです。
【良いところ】
・肌触りが良く、涼しい。
・吸水性に富み、熱に強くて丈夫。
【使用上の注意点】
・縮みに注意する。→水分を多量に含むと、その分体積が増えて膨張するので、形を整えて自然乾燥させる。
・濡れたまま放置したり、つけ置き洗いをすると色がにじみ出ることがある。(最初のうちは、別洗いをした方が良いものもあります。)
・長時間日光にあてると、黄変しやすい。
Flax/麻
天然繊維の中で、もっとも「涼しい」繊維といわれ、温度や湿度の高い季節に適した植物繊維です。
麻は、大麻、苧麻(からむし)、黄麻、亜麻、マニラ麻などの総称ですが、衣料用繊維として「麻」と表示できるのは、ラミー(Ramie)とリネン(Linen)の2種類があります。
ラミー麻は光沢があり、腰のある繊維なので、私はカメラストラップに使用しています。
【良いところ】
・通気性が良く、水分の吸湿や発散性に優れているらめ、清涼感がある。
・シャリ感があり、水に濡れると強くなる。
【使用上の注意】
・シワになりやすく、摩擦で毛羽立ちやすい。
・保湿に乏しい。→夏向きの繊維。
・縮みやめくれ、反り返りが起こることがある。(特有のハリを出すために、撚りを強くかけているため)
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参考資料:『広辞苑(第三版)』 /岩波書店
HP:ワールド(素材の知識) http://corp.world.co.jp/fashion/material/index.html
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